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第26回介護支援専門員実務受講試験(問題解説)問題2「地域福祉や地域共生社会」について

第26回ケアマネ試験問題解説 第26回介護支援専門員実務受講試験(問題解説)問題2「地域福祉や地域共生社会」について

おはようございます。

今日は、介護支援分野問題2の解説をしたいと思います。

 

問題 2 地域福祉や地域共生社会について正しいものはどれか。 3つ選べ。

 

1 市町村は、包括的な支援体制を整備するため重層的支援体制整備事業を実施しなければならない。


2 市町村は、市町村地域福祉計画を策定するよう努めるものとする。


3 地域共生社会とは、 子供・高齢者・障害者などすべての人々が地域、 暮らし生きがいをともに創り、 高め合うことができる社会のことである。


4 介護保険法に基づく地域支援事業等を提供する事業者が解決が困難な地域生活課題を把握したときは、その事業者が自ら課題を解決しなければならない。


5 高齢者と障害児者が同一の事業所でサービスを受けやすくするための共生型サービスは、介護保険制度と障害福祉制度の両方に位置付けられている。

 

解答:2.3.5

 

解説

1.誤り

重層的支援体制整備事業は、2021年4月に社会福祉法の改正により施行されました。

地域生活課題の解決に資する包括的な支援体制を整備するため、重層的支援体制事業を行うことができる(任意事業)です。

市町村において、地域住民の複雑化・複合化した支援ニーズに対応する包括的な疎遠体制を構築するため、次の事業を一体的に実施する。

・包括的相談支援事業

・参加支援事業

・地域づくり事業

そのほかにもあり下記に資料を貼付しております。

 

2.正しい

その通り

市町村介護保険事業計画に、地域福祉計画がありましたね。

 

3.正しい

地域共生茶会の理念の一部が問われています。

 

地域共生社会ができた背景には、8050問題やダブルケアに対して国や地方自治体、企業など様々な施策を講じていますが、そうした施策が「縦割り」のまま提供されていては効果が出ません。

 

個人だけでなく、世帯を支えられるような総合的な相談や支援が求められるようになりました。

 

こうした状況に対する支援には、本人や家族へのアプローチだけでなく、その人達が集える居場所や役割を創出できるような地域づくりも必要になります。

 

「地域共生社会」とは、このような社会構造の変化や人々の暮らしの変化を踏まえ、制度、分野ごとの「縦割り」や地域社会の多様な主体が参画し、住民一人ひとりの暮らしと生きがい、地域と共に作っていく社会を目指すものです。

 

厚生労働省は、「高齢期の支援を地域で包括的に確保する【地域包括ケアシステム】の構築が進められてきました。

 

この「必要な支援を包括的に提供する」という考えからを障害のある人、子供等への支援にも普遍化すること

 

高齢者の親と独身の50代の子が同居している世帯(8050問題)、介護と育児に同時に直面する世帯(ダブルケア)など

 

課題が複合化、複雑化していて、高齢者に対する地域包括ケアシステムだけでは適切な解決策を講じることが難しいケースにも

 

対応できる体制を作ることが、地域共生社会の実現に向けた包括的な支援体制の構築に繋がっていくとして、

 

地域包括ケアシステムを土台にして他の支援に対して「普遍化」していくということです。

 

高齢者本人に対する支援だけでなく、世帯全体に対する支援に、更に障害者や子供、子育て家庭、生活困窮者と言った福祉サービスを必要とする人たちへ対象を広げた体制を「包括支援体制」として新たに整理しました。

 

高齢者を対象とした地域包括ケアシステムを、 すべての人を対象とした包括的支援体制に構築し直すという社会保障の改革が必要になった背景があります。

 

一連の改革の理念になったのが 「地域共生社会」 です。

 

2020 (和2)年6月には「地域共生社会の実現のための社会福祉法等の一部を改正する法律」が成立しました。

 

社会福祉法のみならず、 介護保険法や老人福祉法なども一括して改正され、これからは社会福祉全体が、 地域共生社会の実現を目指していくことになります。


【地域共生社会の理念】は、  「全ての人々が地域、 暮らし、生きがいを共に創り、高め合うことができる「地域共生社会」を実現する。

 

このため、支え手側と受け手側に分かれるのではなく、地域のあらゆる住民が役割を持ち、支え合いながら、

 

自分らしく活躍できる地域コミュニティを育成し、福祉などの地域の公的サービスと協働して助け合いながら暮らすことのできる仕組みを構築する。」

 

【地域共生社会とは】

制度・分野ごとの『縦割り』や「支え手」「受け手」という関係を超えて、地域住民や地域の多様な主体が 『我が事』として参画し、


人と人、人と資源が世代や分野を超えて『丸ごと』つながることで、住民一人ひとりの暮らしと生きがい、地域をともに創っていく社会を作っていくことです。

 

順番に画像を添付しますね。

①「地域包括ケアシステム」

 

②「地域共生社会の実現に向けて包括支援体制」について

 

③「地域共生社会の実現」

 

④そして「重層的支援体制整備事業」

 

このような流れをたどっています。

 

何となくイメージが掴めて頂ければと思います。

 

4.誤り

「解決が困難な地域生活課題を把握したときは、その事業者が自ら課題を解決しなければならない。」

この部分が誤りですね。

例えば、8050 問題を把握したときに、 50代の子どものひきこもりの支援は、事業者の本来業務ではないからといって「見て見ぬふり」をしてはいけないということです。


ただし、その事業者に解決まで求めているわけではありません。 支援関係機関につなぐことが求められているのです。

 

5.正しい

共生型サービスは、2017年改正で創設されました。

 

障害者が65歳以上になっても、使い慣れた事業所においてサービスを利用しやすくする。

訪問介護

通所介護(地域密着型)

短期入所生活介護

 

この3つにおいて、介護保険サービス、障害者福祉サービスそれぞれに位置付けられました。

 

よってこの問題は、2.3.5 が正解になります。

 

コンパクトに上手く説明できませんが、これからは地域の課題は、個々に地域の中でで解決していく方向に動き始めています。

 

解説は以上です。

 

動画解説

 ⇩

https://youtu.be/ZEycSW6Qq-s

 

過去問解説動画再生リスト
    ⇩

https://www.youtube.com/playlist?list=PLRqfhlklXN9N7ZQpgkxO7OAwFYvUz8fA2

上記のリンクを「クリック」するか、下記の画像を「クリック」してください。

過去問動画再生リスト

 

【色々とリンクをまとめてます】

https://lit.link/tukushi1017

 


【つくしケアマネ塾】

https://tukushi-juku.jp/

 



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