第26回ケアマネ試験問題解説【保健医療サービス分野】問題32: 高齢者の精神疾患について
第26回ケアマネ試験問題解説おはようございます。
今日の問題
【問題 32 】次の記述のうち、より適切なものはどれか。 3つ選べ。
1.高齢者は、急激な環境の変化があっても、 環境への適応力は高い。
2.せん妄の有病率は、年齢とともに上昇する。3.
せん妄については、その発症に至ったきっかけで除去可能な要因がないか検討する。
4.身体疾患の治療薬の中には、 うつなどの精神症状を引き起こすものがある。
5.統合失調症の陰性症状とは、 妄想や幻覚をいう。
解答:2.3.4
解説
1.不適切
高齢者は、急激な環境の変化に弱いです。
例えば
・在宅で生活していた方が、ショートステイや施設等の入所した場合には、家に帰りたいと出口を探し精神的に不安定になる方が多いです。
・昨日まで元気だった方が、転倒して病院に入院し、手術などで、不眠やせん妄になったりすることもあります。
高齢者は、若年者と比べて、環境の変化への対応力は個人差がありますが、高くなく逆に低いです。
2.適切
設問の通りです。
せん妄の有病率は年齢とともに上昇し、85歳以上では14%にのぼります。
救急科を受診する高齢者は特に有病率が高く、10~30%と推計されます。
さらに集中治療中の患者では70~87%に見られます。
介護施設への入居中、または急性期治療を終えた状況の患者では60%も見られ、終末期の人すべての中では83%にまで及びます。
3.適切
せん妄は、時の経過とともに変動することが第一の特徴です。そして、意識障害を引き起こす原因・誘因がありそれを取り除けばせん妄は消失します。
せん妄の原因の1位は、薬剤ですがその他にも誘因はありますので、せん妄の発症に至った誘因・除去可能な要因がないか検討するという対応は適切と言えます。
4.適切
設問の通りです。
5.不適切
統合失調症は、思春期から中年期以前に発症し、40歳以降に発症することは稀です。
症状は、陽性症状と陰性症状にに大きく分けることができます。
陽性症状:幻聴や妄想、滅裂思考、緊張病症状 (興奮と無動) 奇異な行動など、一して異常とわかる派手な症状
陽性症状:感情純麻や無気力、自発性の低下、など
設問は、陰性症状について問われておりますが、後の文面は陽性症状になります。
解説は以上です。
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解説動画
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