第26回介護支援専門員実務受講試験(問題解説)問題58:成年後見制度について
第26回ケアマネ試験問題解説こんにちは
2023年問題解説も後もう少しになりました。
今日の問題
【問題 58】 成年後見制度について正しいものはどれか。 3つ選べ。
1.後見人の職務には、 身上保護 (身上監護) と財産管理が含まれる。
2.後見開始の申立は、本人の所在地を管轄する地方裁判所に対し行わなければならない。
3.成年後見制度の利用の促進に関する法律では、国の責務が定められている。
4.法定後見制度は、本人の判断能力の程度に応じて、後見と補助の2類型に分かれている。
5.成年後見制度利用促進基本計画では、 権利擁護支援の地域連携ネットワークづくりが必要とされている。
解答:1.3.5
成年後見制度は、毎年出題されています。
苦手だという方も多いかと思いますが、問題のパターンがあり把握することで確実に1点取れます。
解説
1.正しい
後見人の職務は、主に財産管理と身上監護も2つに分けられます。
【財産管理】
・本人に代わって財産を管理し、それを本人のために使用していく財産管理に関する法律行為
【身上監護】
・事実上の介護労働をするのではなく、介護契約や施設入所契約・病院入院手続き等の行為を本人のために変わって行う法律行為
また、後見人の職務には、本人の権利を擁護するため、本人のために代用することも含まれます。
例えば、入所している施設の介護がしっかりしていない場合に、その改善を本人のために施設に対して代弁するのがその典型といえます。
2.誤り
後見開始の申立は、本人の所在地を管轄する家庭裁判所に対して行います。
3.正しい
成年後見制度利用促進法が2016 (平成28)年4月15日に公布され、2016(平成28)年5月13日に施行されました。
この法律では、本制度の基本理念を定め、国の責務等を明らかにし、基本方針や基本となる事項を定めるとともに、成年後見制度の利用の促進に関する施策を総合的かつ計画的に推進するために、2017(平成29年3月24日に成年後見制度利用促進基本計画が開 されました。
【成年後見制度利用促進基本計画のポイント3つ】
①利用者がメリットを実感できる制度・運用の改善
②権利擁護支援の地域連携ネットワークづくり
③不正防止徹底と利用しやすさとの調和
です。
詳しく内容まで押さえる必要性は少ないと思いますが、気になる方は、基本テキスト㊦P514を参照
深堀はせず、大事なポイントをしっかりと押えることが優先順位だと思います。
4.誤り
法定後見は、「後見」「保佐」「補助」の3類型に分かれています。
「後見」・・・認知症等の精神上の障害により、判断能力を欠く常況にある人が対象
具体例:支援を受けても、契約等の意味・内容を自ら理解し、判断することが出来ない人
「保佐」・・・認知症等の精神上の障害により、判断能力が著しく不十分な人が対象
具体例:支援を受けなければ、契約等の意味・内容を自ら理解し、判断することが出来ない人
「補助」・・・認知症等の精神上の障害により、判断能力が不十分な人が対象
具体例:支援を受けなければ、契約等の意味・内容を自ら理解し、判断することが難しい場合がある人が対象
5.正しい
3番の解説でポイント②にあたります。
権利擁護支援の地域連携ネットワークづくり
・権利擁護支援が必要な人の発見と早期からの相談
・後見人等を含めた「チーム」による本人の見守り
・「協議会」等によるチームの支援・地域連携ネットワークの整備
・運営の中核となる機関の必要性
大まかな内容です。
解説は以上です。
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解説動画
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