2024年ケアマネ試験【問題26】保健医療サービス分野「せん妄」について
2024年ケアマネ試験問題・解説こんにちは
今日から、保健医療サービス分野に入ります。
11月に入ってから朝晩は冷え込みが増してきましたね。季節の変わり目ですので、体調管理に気を付けてくださいね。
普段の日常に戻り、少し余裕ができ、試験での内容を思い返していませんか?『あの問題、こう答えたらよかったかな?』なんて、ふとした瞬間に考えたりすることも・・・
今だからこそ、落ち着いて振り返り、復習することで、これまでの学びがさらに増えるチャンスです。
合格発表は、まだ少し先ですが、今まで勉強してきた知識を忘れないために、次のステップに繋がるようにしっかり取り組んでいきましょう!
今日は、問題26です
【問題26】 せん妄に関する次の記述のうち適切なものはどれか。3つ選べ。
1.日常生活における活動性が低下することがある。
2.認知症を有する人はせん妄を起しやすい。
3.治療は,誘因にかかわらず薬物治療を最優先とする。
4.せん妄の程度は,時間の経過とともに変化することがある。
5.夜間にせん妄を起こす高齢者には,日中・睡眠を十分にとらせる。
学習のポイント
*せん妄の種類と高齢者に多いせん妄は?
*認知症とせん妄の違い
*せん妄の誘因と治療について
解説していきます。
解説
1.適切
意識障害の一つにせん妄があります。一般に、意識障害のレベルは、それほど高くなく、一過性の認知機能低下、見当識障害、不眠、興奮、錯乱、幻聴、幻覚などさまざまな精神症状が現れます。
過活動型・・・暴力を振るったり、暴言を吐いたりし、介護や治療に大きな影響が出ます。
低活動型・・・混乱は見られるものの暴れたりせず、物静かにしています。無気力や無関心、傾眠傾向が見られ、日常生活における活動性が低下することが特徴
混合型・・過活動型と低活動型が混在して見られるタイプ
夜間せん妄・・・特に夜間に多くみられ、昼間には異常は少なく、主に夜間に多く症状が現れる
2.適切
認知機能が低下していると、環境の変化や身体のストレスに対する耐性が弱まり、せん妄想が発症する。このため、認知症のある方は、特にせん妄に注意が必要です。
3.不適切
せん妄想の治療の基本は、原因・誘因の除去であり、薬物療法が最優先されるわけではありません。せん妄想の管理においては、誘因の除去(非薬物療法)が重視され、必要に応じて薬物療法が行われます。
4.適切
せん妄は、時の経過とともに変動することが第一の特徴です。そして、意識障害を引き起こす原因・誘因があり、それを取り除けばせん妄は消失します。原因・誘因の第一は薬剤です。
5.不適切
せん妄には、睡眠や覚醒リズムの障害が背景にあると考えられています。環境を整えることで数週間で回復することが多いですが、せん妄の原因によっては長期に続くこともあります。
夜間せん妄は、高齢者に比較的多く、夕方から夜間にかけて起こります。暗いところによる不安や刺激が少なくなることが原因です。昼間の活動量を多くして、日中眠れないようにすることで、夜間の睡眠を確保するように試みます。睡眠薬が有効なこともありますが、逆に夜間せん妄を悪化させることもあるので注意が必要です。
解答:1.2.4
解説は以上です。
まとめ
せん妄をを引き起こす背景には、睡眠や覚醒リズムの障害があると言われています。
入院や施設入所などによる環境の変化、生活リズムの変化、手術前などの不安、アルコールや抗不安薬、場合によっては風邪薬などの薬物の使用などがせん妄を起す引き金になります。
認知症とは異なり、症状は一過性であることがほとんどで、通常は数週間で治まります。せん妄は、意識障害の一つで、認知症は認知機能障害なので区別が必要です。
次回の予告
次回は問題27「バイタルサイン」についての問題です。
明日の解説も楽しみにしていてくださいね。
焦らずに少しずつ学習を進めていきましょう。
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