ケアマネ試験対策過去問解説「保健医療サービス分野」認知症について

保健医療分野の問題Blog 2024年7月22日 2024年7月22日ケアマネ試験対策過去問解説「保健医療サービス分野」認知症について

こんにちは

梅雨澪明けて、暑さは夏本番ですが、暑さに負けず乗り切っていきましょう！

今日の問題は、「保健医療サービス分野」の問題です。

認知症について

【問題】認知症について適切なものはどれか。

1.中核症状には、記憶障害、見当識障害などがある。

2.BPSD(認知症の行動・心理症状)の悪化要因として最も多いのは、家族の不適切な対応である。

3.認知症患者の精神科病院への措置入院は、精神保健指定医ではない主治の医師による診断のみでも、緊急時においては可能である。

4.若年性認知症患者が入院による精神医療を必要とする場合には、自立支援医療の対象となる。

5.認知症初期集中支援チームは、認知症が疑われる人や認知症の人及びその家族を複数の専門職が訪問し、アセスメント、家族支援などの初期の支援を包括的、集中的に行う。

選択肢がない( ﾉД`)ｼｸｼｸ…

＊本試験は、認知症の問題は、1問出題されます。症状のとこを問われることもあれば、それ以外支援やサポートなど幅広く出ています。

学習ポイント

＊認知症で、三大認知症、治療が可能な認知症、若年性認知症のそれぞれの特徴を整理しましょう。

＊認知症のサポート・支援、ケアについて

＊認知症評価スケールやその他認知症と間違いやすい疾患について

それでは、解説をしていきます。

※過去問をもっと解きたい方は、選べるコースからあなたのあった問題をカスタマイズして提供できますので、お問合せください。

解説

1.正しい

・認知症の中核症状とBPSDがあります。

中核症状

・脳が直接ダメージを受けたことによって生じる症状になります。

・記憶障害、見当識障害、遂行機能障害、注意障害、失行、失認、他者の気持ちを理解できないなどの「社会脳」の障害があります。

たとえば、明日、10時買い物に行く約束して待ち合わせをしていたけれども、当日になっても来ない。電話すると、「そんな約束していたかな？」記憶そのものがない。アルツハイマー型認知症の方に多い、近時記憶（エピソード記憶）の障害が著しい。

また、料理をする際に、段取りが分からなくなる（遂行機能障害）、散歩に出かけると家が分からなくて迷子になる（見当識障害）など・・

BPSD（行動・心理症状）

・脳のダメージだけでなく、生い立ちや職歴などの個人因子や住環境やケアの状況などの環境因子の影響を受ける症状で、心理症状や行動障害などがあります。

心理症状	不安感、強迫症状、抑うつ、幻覚、妄想など
行動障害	徘徊、攻撃的な言動、ケアへの抵抗（介護拒否）、昼夜逆転、異食など

2.誤り

最も多いのは、薬剤になります。認知症のお薬の中には、BPSDの易怒性や攻撃な言動などをおこす薬があります。お薬の量を減量すると軽減します。

3.誤り

認知症患者の精神科病院への措置入院は、精神保健指定医2名以上が、「精神障害者であり、かつ、医療および保護のために入院させなければ、その精神症状のために自身を傷つけまたは他人に害を及ぼすおそれがあると認める」場合に行われるもので、指定医以外の診察で措置入院させることはできない。72時間以内に限ります。その間に、どのように対応するのかを決めます。

4.誤り

障害者総合支援法における自立支援医療の対象は、「精神通院医療」であるため、入院による精神医療を必要とする場合には対象とはならない。

5正しい

包括的支援事業のもと行われる認知症総合支援事業で設置されるチームであり、認知症が疑われる人や認知症の人およびその家族を複数の専門家が訪問し、アセスメント、家族支援などの初期の支援を包括的集中的に行うものです。この初期とは、認知症発症初期だけでなく、関わりの初期（ファーストタッチ）という意味も含まれるので、認知症が進行して、ようやく問題が顕在化したケースも対象となります。（10訂㊦P254）